「二度と戦争起こさぬ」 --- 全国戦没者追悼式
「二度と戦争起こさぬ」 参列者、次代継承に思いも --- 全国戦没者追悼式
時事ドットコムニュース 2021年08月16日07時06分
終戦から76年を迎えた15日、全国戦没者追悼式は降りしきる雨の中開かれた。各地から参列した人たちはそれぞれの思いを胸に、献花した。
「不期生還(生還を期さず)」。父の遺書を見た時の衝撃を、東京都江東区の中村正弘さん(77)は今も覚えている。父正造さん=当時(27)=は、中村さんが生まれて4カ月後に出征。1945年3月、フィリピン・レイテ島で亡くなった。
成人後に見た遺書にあった決意の言葉。「帰ってくることを期待せず、戦争に突撃していくのか」と胸が詰まった。国に殉じた父の影響か、中村さんはその後消防職員となり、社会を支えた。追悼式では「二度と戦争を起こさない」との誓いを込めて、花を手向けた。
戦時中を知る人も少なくなってきた。伯父直吉さん=同(22)=を台湾で亡くした岐阜市議の浅野裕司さん(66)は、岐阜県遺族会の副会長も務める。「遺族会も高齢化し、活動も思うようにいかないのが現実」と話す。
平和の誓いと英霊の顕彰を途切れさせたくはないが、「世代が変わると、どうしても熱意が薄れる」と感じる。それでも次世代に引き継ぐべく、今後も模索するつもりだ。
群馬県高崎市の松田和也さん(49)は初めての参列を前に、詳しくは知らなかった大叔父、友次さん=同(23)=のことを調べ直した。中国に従軍して亡くなったと分かり、「改めて平和の尊さ、命の大切さを感じた」。市の広報広聴課長を務め、自身もSNSで情報発信している松田さん。「広く次の世代に伝えられる発信をしていきたい」と力を込めた。
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